クリニックへ転職する際のポイント

コミュニケーション能力や積極性があれば、病院の経験を活かしながら活躍できるクリニックがあります。

職場にもよりますが、看護師としてクリニックで働く場合、
 ・残業が比較的少なく、夜勤がないため自身のライフスタイルに合わせやすい
 ・働き方に融通が効く場合が多い
などのメリットがあります。



   クリニックへ転職する際のポイント

(1) 転職のタイミング

クリニックの求人は、
 ・1回の募集人数が少ない
 ・好条件で人気が高いクリニックの場合、募集がすぐに終了することがある
などの特徴があります。

このため、「あのクリニックは募集しないのかな?」と、迷っている間に募集が締め切られることがよくあるのです。

ですので、クリニックへの転職を希望される場合には、転職の決断の速さとタイミングが重要になります。


(2) クリニックへ転職することのメリット・デメリットを知る

《メリット》
 ・日勤常勤(非常勤でも勤務日に融通が効く)
 ・夜勤がない
 ・交通の便がよく、綺麗なクリニックも多い
など自身のライフスタイルに合わせやすいことがメリット

《デメリット》
 ・病院などで夜勤をやっていたときと比較すると給与が低くなる場合が多い
 ・転職しようか迷っていたら募集が締め切られることもあり、転職のタイミングが難しい
 ・患者さんの診療が終わるまで帰れないので、残業が常にある可能性も
 ・看護師数が少ない分、一人一人の役割や責任が重くなることも
このように、転職することで給与面や精神面で希望どおりにならないこともあります。

 

クリニックへの転職を成功させる3つの法則


(1) はじめに求人件数を絞り込む

よくあるのが、
「クリニックなど20件以上の求人を見て、たくさん見学に行ったものの、結局選べない・・・」
というケース。

初めから多くの求人を見て探し続けると、自分の希望の優先順位が定まらず、妥協点を見出しにくくなっていき、結局最終的な決断をすることができず、転職が成功しないことがよくあります。

そして、いったん転職先が決まっても、「やっぱり私が行きたいのは、あそこじゃなかった」といって、転職活動に戻ってきます。

こんなことにならないよう、転職活動に成功した人のマネをして、効率的に転職してみませんか?
転職活動に成功した人は、自分の希望の優先順位を決めた上で、求人を絞り込んでいることが多いのです。
 

法則(1)
 求人を無限に眺めていても見つからない。転職のプロが絞った7求人の中で決めましょう!



(2) 1ヵ月半の集中した転職活動を

転職活動を開始したら集中して活動し、決断しましょう。(目安は1ヵ月半)
それ以上時間をかけても、期待しているほどいい結果は生まれません。

転職が成功している方の半数以上は、登録後、平均45日以内に転職を決定しています。
(最短で2週間程度、長くても2ヶ月弱 → 通常は2ヶ月かからず転職先が決まります。)

それ以上時間をかけている方の多くは、今度出てくる求人では叶わない条件が叶うのではないか、と考えているようです。

また、2ヶ月以上時間をかけていると、考えているうちにいい求人はどんどん他の人に決まっていってしまいます。
 

法則(2)
 1ヶ月半の集中した転職活動を。条件に合う求人が見つかったら、テンポよく決断!



(3) 追加求人を希望しても、出てくるのはごくわずか…

上記(1) 7~8求人見てみて、(2) 45日間の中で一通り活動してみた結果、内定が出た場合でも、「私に合う理想の求人、他にないのかなあ・・・?」と思って待っていた方もいます。
ところが、条件に近くて追加で出てくる求人は、通常一定の期間(1ヶ月)では意外とありません。

もし、出てきたとしても、ほとんどの場合は、その数件の追加求人で満足して転職される方は、ほんの数パーセントにも満たない程度です。そして、「前のあの求人のほうがいいので、やっぱりあっちにします」と多くの方が言うのです。

たしかに、待っていて出てくるなら、待ってみるべきかもしれません。

しかし、追加求人を待っている間に、当初希望していたクリニックは、他の看護師さんを採用してしまい求人が終了していた、といったことがよくあるので、この点は覚悟の上で追加求人を待つ必要があります。
 

法則(3)
 “もっといい求人があるはず” という先延ばしは転職危険信号


 

クリニック求人をもっとよく知る


(1) クリニックならプライベートを優先できる!?

クリニックで働くと
 ・お仕事は17時まで
 ・残業がない
 ・土、日、祝日休み
 ・習い事や子供の用事があったら休みが取りやすい
 ・勉強会はほとんどない
と考えている方も多いのではないかと思います。

ところが、これら全ての希望が叶うようなクリニックの求人は非常に少ないのが現状なのです。
(完全予約制クリニックの求人は例外)

クリニックだからこそ、
 ・患者さんの診療が終わるまでは帰ることはできません。
  ⇒ 残業が常にあってもおかしくない

 ・自分が休んだら代わりの看護師さんがいないこともありえます。
  ⇒ 休めないプレッシャー= 同僚が休んだら、更に大忙し!

 ・ビジネスマンの仕事が終わる17~18時以降に診療をして、診療報酬を稼ぐ必要があるクリニックも多数。
  ⇒ 昼休みが2時間~3時間にも及び、実働時間が短いのに、拘束時間が長い
  ⇒ ビジネスマンの休みである土曜、日曜、祝日に開院しているクリニックが相当数あり
(都内では特に顕著。なお、美容系や自由診療のクリニックの大多数は土日祝日開業です。)

 ・専門クリニックであれば、看護師であっても、患者さんからの質問に的確に答える必要があるため、想定される質問に対して即答できる程度の専門領域に関する深い知識が要求されます。
  ⇒ 朝7時台から勉強会をするクリニックもあり!!

もちろん、上記に当てはまらない環境のクリニックもゼロではありません。
もっとも、「17時までで残業なし」という看護師さんの求人を出しているところは、訪問看護ステーション以外の通常のクリニックでは、非常に少ないのが現状です。

もし、定時できっちり帰ることを最優先の希望とする場合、残った仕事を引き継げる環境がある施設に転職するのがよい選択となると思います。このような環境が整っているのは、一般的に「クリニック」よりも「病院」になると思います。

他方、夜勤がないことを最優先の希望とする方であれば、転職先として、クリニックは有力な選択肢となるはずです。

 

真実(1)
 残業なし希望なら「病院の日勤」・「訪問看護」・「予約制のクリニック」へ。
 普通は19時以降まで仕事あり。



(2) 夜勤しないで、年収500万円以上は厳しい!?(管理職や経験の長い方を除く。)


クリニックで年収500万円以上を探すとなると、首都圏であってもごく少数の求人に限定されます。

病院で夜勤をされている方の場合、夜勤手当が高額であることが多く、このため、夜勤手当込みの給与とクリニックの給与とを比較すると、クリニックの給与が見劣りすると思ってしまうかもしれません。

このため、クリニック勤務希望だが「病院のときよりも給与が下がったら困る」とお考えの方は、クリニック求人の選択肢が非常に限定されてしまうことを念頭に置いて転職活動を進めなければいけません。

(もちろん、給与交渉も代行していますが、夜勤なしで夜勤をしたのと同じ給与、というのは現実的に厳しいのが現状です。)

<参考> クリニックの平均的な給与相場(弊社クリニック求人による)

  正看護師 准看護師
23区内クリニック(一般) 月給 20~28万 月給 18~25万
23区内クリニック(美容) 月給 25~35万 月給 22~30万
東京都下クリニック 月給 20~25万 月給 18~23万

※訪問看護の場合は上表よりも若干高い可能性あり。

なお、「知り合い」「身内」「長く勤めている」場合は、相場以上の給与となる場合もあります。
クリニックにとって、知っている人の信用は、「すぐに退職されてしまう」「スキルレベルがどの程度かわからない」といったリスクを負わなくて済むため、とても高く買うものです。高い給与でクリニックに転職したい場合は、知り合いのクリニックをあたってみてるのもよい選択肢だと思います。
もっとも、知り合いのクリニックで働く場合、「色々要望を言いづらい」、「簡単に辞めにくい」といった事態も生じ得るので、この点は注意が必要です。

 

真実(2)
 原則: 年収は350~400万が相場
 450万、500万以上を稼ぎたいなら病院へ。又は個人的な知り合いをあたってみるのも有効。



(3) クリニックは楽?残業なし??

・クリニックは代わりの看護師さんがいません。
 ⇒ 困ったら、あなたが頼りです。

・クリニックは、仕事帰りのビジネスマンが来院します。
 ⇒ 夜も患者さんを診る必要があります。

・クリニックは、外来さんの数に比例して収益が上がります。
 ⇒ より長く働くほど、収益が上がり、ボーナスが出るのです。

1日200名を超える外来患者さんを、1人のドクター、2人の看護師さんで回しているというクリニックも珍しくありません。

  

真実(3)
 看護師一人の責任は、病院よりもクリニックのほうが重くなることもある。


 

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